トップページ左上の画像。
             ヒット中の写真が次々と映し出され、最後に弁天丸の写真。
             2年前、ホームページの作成に取り掛かった際、一番気合いを入れたところだ。
             トップページはなんといってもホームページの顔である。
             ここにどんな文句を持ってくるか、
             Yは考えた。
           
【日本屈指の名礁 見老津の磯へ弁天丸がご案内します】
             すばらしい。これ以上の文句があるだろうか。自分の才能が怖い。
             「兄ちゃん見て。すごくない?」
             昔、コピーライターを目指した妹の実力をここで見せておかねばなるまい。
           
             「日本屈指の名礁?!あかんあかん、”枯木灘”にしとけ」
             ※枯木灘・・・串本町袋から周参見港までの30kmの海岸
           
             「はああ???枯木灘?!そんなん全然すごくないやん」
             「アホか、日本屈指なんかあかんぞ」
             「・・・じゃあ、”西日本屈指”でええわ」
             「アホか!枯木灘にしとけ!」
             「なんでよ、見老津は世界と勝負できる磯やで。なんで”枯木灘”なんよ」
             「アホかお前」
             あきれる兄。
             「確かに見老津はええ磯やけどな、世の中には上には上、果てしなく上があるんや」
             「じゃあ、せめて”紀伊半島屈指”にさせてよ」
             「しゃーない、ほんならそうしとけ」
           
何がしゃーないじゃと思いつつ、心外にも”紀伊半島屈指”に書き換えたYであった。
Y
↓却下
           ↓採用